ポートフォリオ運用の理想と現実

以前の記事(『ポートフォリオアナライザー』)で、複数の売買ロジックをポートフォリオ運用していくことを紹介した。
あれ以来、運用対象の売買ロジックが増え、現在は5つ。
うち、4つが買いのロジックで、1つが売りのロジック。
下図が、バージョンアップしたポートフォリオアナライザーの結果表示画面。
サマリーの表示機能と日足チャートの表示機能を追加した。
なお、以前の記事で紹介したロジックの番号と今回のロジックの番号は同じ番号でも中身は異なる。

バックテスト期間は2012年1月~2017年12月の6年間。
当初資金を1,000,000円とし、各ロジックミニ1枚運用としたときのパフォーマンス。
赤い線がポートフォリオ全体の資金カーブ、白い線が各ロジックの資金カーブ(左軸目盛り)。
そして、緑の線が日足チャート(右軸目盛り)。
最大ドローダウン(DD)を抑えながら、右上がりの資金カーブを得ていることが確認できる。
一部のロジックは2018年1月下旬より運用を開始した。
(以前の記事で紹介した。)
残りのロジックは2月上旬より順次運用を開始した。
と言っても、以前自動売買していたときのように、手介入を入れながらの運用。
(結局、介入してしまう。)

5つのロジックを運用開始した・・・が、今は、全ロジック運用を停止している。
なぜか。
理由の1つは、運用開始早々、岡三RSSのフリーズが連発したこと、並びに、本番用PCが故障したこと。
(こちらの記事、『岡三RSSのフリーズ対策』)
運用開始早々、不吉すぎる。
やる気がそがれてしまった。
そして、もう1つは、バックテスト期間における相場つきと、最近の相場つきが大きく変わってしまったのではないかという懸念から。
端的に言えば、アベノミクス相場が終わるのではないかとの懸念。
バックテスト期間は、アベノミクス相場。
そう、アベノミクス終焉に伴う相場つきの変化を危惧している。
運用を開始して1ヶ月程で運用を停止した。

もし、運用を続けていたらどうなっていたか?
2018年2月~4月を振り返り、バックテストしてみた。下図。

ポートフォリオ全体の資金カーブである赤い線が原点(1,000,000円)より下で推移している。
もちろん、実際に運用していれば、手介入をするので、この線の通りの損益とはならない。
が、利益を上げるには相当厳しい状況だ。
ちなみに、1ヶ月程実運用した際の損益は、その期間における赤い線よりもはるかに良い結果だった。
(と言っても、マイナスだったが・・・)

それにしても、悲惨な状況だ。
5つのロジックのうち、利益がでているのは1つだけ。
運用前の6年間のバックテストにおける最大DDをあっさり更新している。
ただ、Logic_1を除き、1つのロジックを複数枚運用するよりは、ポートフォリオ運用の方がマシということは言えそうか。

ちなみに、このLogic_1、買いのロジックであるが、4月のジリ高局面よりも、2~3月のボラの大きい下落局面の方が利益が大きかった。

今回のポートフォリオに採用した各ロジックは、一律、2012年1月~2017年12月の通し期間でパフォーマンスの良いものを選定していた。
もしかすると、ポートフォリオ運用におけるロジック選定は、
通し期間ではなく、「暴落局面に強い買いロジック」、「ジリ高局面に強い買いロジック」・・・
というように、局面別にパフォーマンスの良いロジックを選定し、組み合わせ運用をした方が良いのかも知れない。
今後の課題だ。

<広告>

TOP