スキャルピングとオートネッティング機能

最近、裁量取引ではスキャルピングに挑戦している。
以前から、トレードにおける自分の性格はスキャルピング向きなのでは?
と、思うところがあった。
例えば、ロスカット幅を80円程度に設定している自動売買ロジックを運用していても、
保有しているポジションが20円ほど逆行すると、早く損切りしたくて、ついつい手介入してしまう。
利食いについてもしかり。
早く利食ってスッキリしたい、という衝動を抑えるのに苦労する。
また、毎日コンスタントに20円の利益が得られればそれで充分、複利で運用すれば良い。
とも思っている。

スキャルピングでも、利食い幅とロスカット幅を固定値で決めているルールであれば、
以前紹介した『注文管理画面』で発注すれば自動的に決済され便利であるが、
決済タイミングが「状況次第」の場合には、
「オートネッティング機能」があった方が便利だ。

オートネッティング機能とは、
発注時に決済可能な玉があれば決済注文とし、決済可能な玉がなければ新規注文として、
新規or決済を自動的に判断する機能のこと。

実は、岡三ネットトレーダープレミアムを使うまで、この機能のことを知らなかった。
それまで使っていた他社の板発注ツールにはこの機能が無く、新規or決済を注文前に選択する必要があった。
そこで、よくやらかしたのは、決済するつもりで新規注文してしまうミス。
両建て状態になる。
あせっているときほど、よくやらかした。
そして、必死になって決済しようと、さらにあせる。
冷静になって考えれば、引けまで放置し、引成で全玉決済すれば良いだけなのだが。

裁量でスキャルピングをするときは、岡三ネットトレーダープレミアムの板発注画面を使えば良いのかも知れないが、
それでは、自動売買の邪魔をしてしまう。
それに、画面の幅がちょっと広すぎ、チャートの表示領域を圧迫する。
もう少しスリムな画面が良い。

そんな訳で、オートネッティング注文画面を作成した。下図。

シンプルな板発注の画面。
ダブルクリックで発注(指値注文)。
このときに、オートネッティング機能が働く。
注文管理画面の板発注もそうだったが、板に注文枚数を表示させる列を設けていない。
気配数量列のセルを色替え表示することで対応している。
色のついたセルを上下方向にドラッグ&ドロップすれば注文価格の変更。
「価格」列にドロップすれば注文の取り消し。
全注文を一括で取り消す場合はゴミ箱アイコンをクリック。
「新規」「建玉」「決済」それぞれの数量欄にマウスフォーカスすれば、明細がツールチップ表示される。
また、オートネッティング注文固有のロジックIDを付与し、自動売買と区別している。
つまり、オートネッティング注文同士で建玉を相殺処理し、自動売買の邪魔をしない。

よくある板発注画面と違うのは、売約定数、買約定数を表示しているところだろうか。
以前から、相場とは売り方と買い方の壮絶な殴り合いの場だと感じている。
双方の繰り出すパンチを見える化すれば、その先に何か見えるものがあるのではと思い表示してみた。

岡三RSSでは、売・買約定数データの取得方法が2通りある。
1つは、FQUOTE関数(先物情報)の「累計売約定数」、「累計買約定数」から取得する方法(方法1)。
板の上方に表示させているものがそれ。
もう1つは、FTICK関数(先物歩値情報)の「約定種別」(と「約定数」)から取得する方法(方法2)。
板に列を追加し表示させている。

この2通りの方法、一長一短がある。
方法1はデータの更新ピッチが0.5秒(岡三RSSデフォルト設定値、変更可能。)と速いが、約定価格が分からない。
また、方法2のようなデータの正確性に対する問題が無い。
方法2は約定価格が分かるが、更新ピッチが遅い(歩値は2秒更新!岡三RSSの仕様)。
その上、以前紹介した読み取り一貫性の問題や歩値の飛び番の問題があり、データの正確性に欠ける。

さて、売約定数と買約定数、しばらく注視してみようと思う。
何か見えたところで、自動売買に落とし込むのは難しいかも知れないが・・・
何も見えなければ、板をスリムにしよう。

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