売買ロジックの組み立て方

売買ロジックを組み立てる際に私が心掛けていることは、

  • できるだけシンプルに
  • どういう値動きを取りに行くのか、その狙いを明確にする
  • 自分の性格に合ったものにする

1.できるだけシンプルに
実は、超複雑なロジックを考案したことがあった。
それは、寄り引けシステムで、売買判断に移動平均線とRCIを使ったものだった。
インジケータは2種類だったが、パラメータを増やしまくった。
そして、バックテストで過去10年間月次ベースで負けなしになるまでチューニングした。(2か月近くかかった)
完成したときには小躍りした程の勝ちっぷりだった。
そう、バックテストでは・・・
完成後、いきなり実践投入せず、しばらくフォワードテストで様子を見ることにした。
それから、1か月間、見事な負けっぷりだった。
過剰最適化のワナを身をもって体験した。
幸いだったのは、実践投入していなかったこと。資金を減らすことはなかった。
それ以来、売買ロジックはできるだけシンプルにを心掛けている。
それと、寄り引けシステムを考えようとも思わなくなった。

2.どういう値動きを取りに行くのか、その狙いを明確にする
私の場合、チャートを見て売買ロジックを考えるが、漠然とチャートを眺めていてもダメだと思っている。
「トレンドフォロー」「レンジ逆張り」「反転パターン狙い」といったようにテーマを先ず設定する。
そう、どういう値動きを取りに行くのか、その狙いを先ず明確にする
次に、インジケータを考える。
できるだけシンプルにするには、インジケータを2つ程度まで、それぞれのパラメータも2つ程度までが良いと思う。
そして、トリガー用のインジケータ、フィルター用のインジケータといったように役割を明確にする。
例えば、トレンドフォローで考える場合、
トリガー用のインジケータとして移動平均線2本、トリガーとしてGC、DCを採用したとする。(もちろん移動平均線以外のものでも良い)
この時点でバックテスト処理を走らせ、エントリーポイント、イグジットポイントを表示させる。
そして、勝ちやすい状況、負けやすい状況をチャート上で確認すると共に、フィルター候補となりそうなインジケータを表示させフィルターを決めていく。
フィルターの役割は、負けやすい状況でのエントリーをある程度排除することにある。
完璧に排除することを目指してはダメだ。過剰最適化のワナに陥ってしまう。
トレンドフォローの負けやすい状況は、レンジ局面である。レンジ局面を示唆するインジケータをフィルター候補として検討していく。
私の場合、こういった感じでロジックを組み立てている。
もちろん、このパターンが全てではないが、こうやって、売買ロジックの組み立て作業をパターン化すると、効率的だ。

3.自分の性格に合ったものにする
売買ロジックは自分の性格に合ったものにする。これは大事なポイントだ。
いくら優位性の高い売買ロジックであっても、自分の性格に合っていなかったら運用できない。
自動売買システムを運用したことがなければ、このことはピンと来ないかも知れない。
そして、儲かってるシステムなのに、なぜ運用できないのか?と疑問に思うことだろう。
例えば、トレンドフォロー型のシステムを色々バックテストしていると、大体勝率3~4割のシステムとなる。(私の経験では)
コツコツ負けて、たまにトレンドが大きく伸びるときに一気に挽回するシステムがトレンドフォロー型の特徴だ。
勝率3~4割のシステムは、感覚的に「負けてばっかり」のシステムだ。
人によってはこのシステムを運用するのは無理だろう。
少なくとも今の私には無理だ。勝率5割くらいは欲しい。
では、どうするか?
勝率が上がるように微調整する。例えば、トレールを入れる等して。
その代わり、長期的に見た利益が犠牲になる。利益が大きく伸びるときに、ふるい落とされていることが多くなるためだ。
低い勝率で大きな利益を狙うロジックか、利益を犠牲にし勝率を高めるロジックか、自分の性格に合ったものに仕上げていかなければならない。
勝率の他にも、ドローダウンについても同様だ。詳細は割愛する。

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