自動売買システムの運用を阻害する要因とその対策

前回の記事では、自動売買システムをほったらかし運用するために必要なシステム機能について紹介した。
前回紹介した機能も必要だが、実は、それ以外にも必要な事項がある。
それは、自動売買システムの運用を阻害する要因があり、その対策も必要となること。
今回は、それを紹介する。

自動売買システムの運用を阻害する要因として、これまで私が経験してきたものは、次の2つ。

  • Windows10の自動アップデートによるPCの自動再起動
  • インターネットサービス業者の保守によるインターネット接続の一時停止

ちなみに、これらは、岡三RSSを使用している、いないに関わらず発生する。
例えば、MT4で自動売買システムを運用していても発生する。

なお、PC故障等の突発的な要因も自動売買システムの運用を阻害する要因であるが、
この対策として、以前の記事で、フェールセーフ、フェールソフトの考え方を紹介したので、ここでは割愛する。
(『フェールセーフという考え方』、『フェールソフトという考え方』)

以下、それぞれについて、紹介する。

Windows10の自動アップデートによるPCの自動再起動

岡三RSSの推奨動作環境(OS)は、Windows。
そして、Windowsには、OSを自動でアップデートする機能が備わっている。
PCのセキュリティ対策上、OSを最新の状態にしておくことは重要で、
アップデートを自動でやってくれることは非常に便利な機能だ。

しかし、Windows10では、24時間稼働のトレードシステムにとって、自動アップデートは非常に厄介な機能となってしまった。
PCの再起動を要するアップデートの場合、勝手にPCを再起動してしまうのだ。
一応、PCの稼働時間が設定でき、設定時刻を避けて再起動するようになっている。
だが、この設定仕様がショボい。
稼働する曜日が設定できず、単に24時間枠の中での時刻設定であるため、週末に再起動させるような設定ができない。
アップデートのインストールが走ってしまえば、再起動が必要な場合、
なんの予告もなく24時間以内に強制再起動がかかってしまう。
Windows8ではこんなことはなかった。
再起動が必要な場合、確認画面が出て「OK」しない限り再起動しなかった。

本番用PCのOSをWindows8.1から10にアップグレードした当初、このことを知らなかった。
そして、後日、1時間ほど席を外している間に本番用PCが再起動していた。
目がテンになった。
頭の中を「?」が飛び交った。
トレードで実害が無かったのが、不幸中の幸いだった。

それ以来、OSの自動アップデートを無効にしている。
その手順が下図。

その代わり、休日には、必ず、手動でアップデート作業をしている。
その手順が下図。

休日に手動でアップデートすることを忘れてはならない。
なお、休日まで待たない方が良いようなアップデートがアナウンスされた場合は、
開発用PCと交互運用でアップデートすれば良い。

2018年5月13日本件について後日談を追記した、こちら

インターネットサービス業者の保守によるインターネット接続の一時停止

うちのインターネット回線は、某社の光回線1ギガコース。
1年に1~2回ほど、保守(回線工事やルータのファームウェアアップデートなど)のため、
インターネット接続が一時停止することがある。
予定されたもので、事前にお知らせメールが来る。
たいがいが、平日の深夜から明け方にかけての作業だ。
ナイトセッションの時間帯だ。
これも、自動売買システムにとって、運用を阻害する要因となる。

こんな日は、システム全体は止めずに、自動売買のスイッチをOFFにして対応している。
このスイッチは以前紹介した。
(こちら、『自動売買のスイッチを細分化すれば多彩な運用が可能となる』)
また、事前に建玉を決済するようにしている。
もちろん、起きていてシステムを見守り続けるようなことはしない。
爆睡している。

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